前回、当事務所にご相談に来られるのは、
「ご主人に浮気された奥さんが多い」と書きました。
逆に、
「奥さんに浮気された男性からのご相談」も
もちろん あります。
この場合も、私の対応は基本的に同じで、
「あなたは、この先 どうしたいのですか?」とお聞きします。
「男の浮気と、女の浮気は違うだろ!」という
怒りに震えたご相談もありますが、
男性目線だと、そうなるのでしょうね。
その根底には
「妻は、夫に従い 尽くすもの」
「妻は、自分だけを愛し続けてくれるはずだ」
という気持ちがあるのでしょう。
その男性のお話しを、よくよくお聞きしてみたら、
「奥さん、かわいそうだな……。
浮気をしてしまった気持ち、わからないではないな……」と
同じ女性として、同調してしまうことがあります
(もちろん、目の前におられる
ご相談に来られた男性には言いませんけど)。
男性も女性も、結婚したからといって、
別世界の人間になってしまうわけではありません。
結婚してから、
配偶者より魅力的な異性に出会うこともあるでしょう
(だからと言って、浮気をしてもいいわけではありませんが)。
浮気をされる人(男性も女性も)に共通しているのは、
「結婚した以上、私以外の人に目を移すことは許さない!」
つまり「配偶者は、私のモノ!」という
所有権を持ったような気持ちになっていることです。
結婚する前は、相手に愛されるよう気を配っていたのに、
結婚した途端、力を抜いてしまう。
「恋人」という立場は不安定ですが、
「配偶者」の立場は安定していますから、
夫や妻であることに、あぐらをかいてしまうんですね。
私も人のことは言えませんから、
クライアントさんにお話ししながら、
自分のことを常に振り返っています。
もしかしたら「配偶者に浮気された!」ときが、
さらに夫婦関係の絆を強くするチャンスかもしれません。
「浮気」が問題なのではありません。
それを、どうとらえるかが問題なのです。
目先や表面的なことだけではなく、
長期的に「自分は、どうしたいのか?」と
ご自分の心の声に耳を傾けてくださいね。