夫婦関係修復専門
カウンセラー行政書士の木下雅子です。
私は、カウンセリングを主業務にしておりますが、
行政書士でもあるので、
「法」に関する質問も、いただきます。
「法」と「心」の両面から、お客様を支えています。
行政書士という「法」に携わる人間でも
「心」が置き去りになれば、とても寂しい……。
それは、私が元々 心が弱い人間だから思うことなんです。
【夫婦間の危機! 関係修復するまでの軌跡 ③】
実際に当事務所であったケースをお話しします。
とある女性が、
ドサッと紙の束を、机の上に置きました。
「何ですか、コレ?」
読ませていただくと、
夫と浮気相手の女性との
メールのやり取りです。
よくぞ、こんなに集めたもんだ……(私の心の声)。
妻にとっては、なかなか承服しがたい内容でした。
でもコレ、どうやって手に入れたのでしょう?
夫の了解をとって手に入れたとは、
考えにくいです。
ということは、夫の入浴中や就寝後に、
こっそりケータイをチェックしているわけです。
いわゆる「盗み見」。
残念ながら、
多くの人が、これをやってしまいます。
これが、いいのか悪いのか?
不貞の証拠になるのかならないのか?
そもそも、法を犯していることになるのか?
そんなことを考えていない人すらいます。
浮気の匂いがする夫のケータイをチェックするのは、
妻として当然あるべき権利!
とでも、思っているのでしょうか?
確かに、刑事罰の対象にはなりません。
夫のケータイをチェックしたところで、
逮捕されることはないです。
でも、民事上や道徳的な部分では?
もし将来、離婚訴訟に発展した場合、
通話やメール記録が証拠として採用されたとしても、
その証拠が違法に収拾された場合は、
不正アクセス罪として、
別途処罰されることになる可能性があります。
私は、ケータイの「盗み見」は
法的に処罰の対象だから
やってはいけないと言っているのではありません。
ケータイをチェックするのは、
お互いの信頼関係を破壊するもの以外の何物でもないから
やらない方がいいという意見なのです。
では、道徳的にどうでしょう?
配偶者に、自分の知らないところで
ケータイをチェックされていると知って、
嬉しいと感じる人は、おそらくいないでしょう。
「疑われることをするから悪いのよッ!
やましいことがなけりゃ、見られたって平気でしょ!」
というのは、勝手な理屈です。
あなたが そこまで疑っているのなら、
ケータイには、おそらく証拠が残っているでしょう。
その証拠を見つけて、どうしますか?
「ほら、やっぱり!
証拠を見つけてやった!」とその時は思ったとしても、
後から「見るんじゃなかった……」と悔やむ人も
少なくありません。
もちろん、これを機に「離婚しよう!」と
離婚に前向きになれる人は、
不貞の証拠を集め続ければいいでしょう。
物的証拠は、何よりも強いものですし、
証拠は多ければ多いほど、説得力があります。
そこまでの決心はつかないけれど、
モヤモヤした中途半端な気持ちでいるのが耐えられない。
夫のケータイをチェックして
どうしてもハッキリさせたい、とのことでしたら、
「浮気の証拠を見つけた際は こうする!」と決めて、
心の準備をしてからにしてください。
そして、何を見ても驚かないように。
「夫のケータイをチェックする」という決断をしたのは、
他でもない、あなた自身です。
あなたは「何を見ても動揺しない!」という
強い心を持てていますか?
(次回に続く)